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ピレネーの詩


ピレネーの1風景
(羊飼いに出っくわしました。こんな高いところ
で。下は深い谷。高所恐怖症の自分はおった
まげました。ベレー帽から察せられるように、こ
のおじさんはバスク人であろう。この詩の舞台で
もあります)

ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「われらが大帝シャルルの王は、
まる七年をイスパンヤに在いまして
海の辺りにいたるまでこの高地を統べ給えり
、、、、、」
(ローランの詩 佐藤輝夫訳 筑摩文庫)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

上記の詩で始まる「ローランの歌」は12世紀のの武勇詩で
フランク王シャルルをたたえる詩であるが、スペインを平定し
て引きあげるときの詩であるという。実際あった話である。
最後の解説の中で、佐藤氏は次のように解説しています。

「フランス文学はわが国で「武勇詩」という訳語でもって知られている
一群の叙事詩でもって始まる。武勲詩の原語は「シャンソン・ド・ジェスト
で、この言葉には、戦場における功名手柄すなわち武勲ということでの
ほかに、歴史という意味も含まれている」。

「シャンソン・ド・ジュストはシャンソン・ディストアールすなわち歴史の歌、
昔本当にあった事件を主題にして歌われた物語、、、」。

今回の記事は何も、ローランの歌を解説するものではありません。紹介
したわけは、ピレネーという山は、ヨーロッパ中世にとって無視できない
といいたかっただけです。

11世紀ごろには、ピレネーには早くもロマネスクが姿をあらわしています。
それ以前厳しいピレネーを巡礼者が登ってスペインのに向かっていたのである。


早春のピレネー

ピレネーは、歴史とともにありますが、それだけではなく自然の宝庫でも
あります。まもなく美しい花の絨毯も見られることでしょう。
私も、晩春のピレネー登りを今か今かと楽しみにしています。


ピレネーの小さな教会
(そこここに、小さい教会が見られます。
どうしてこんなところにと思うこともしば
しばですが、小さい石の家探しは
ピレネー歩きの楽しみの一つでも
あります)


チーズを売ってた農家
(ピレネーのチーズは美味しかった!)


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コメント 9

イソップ

ローランの歌、読みたいと思っているのですが、なかなか機会に恵まれません。ピレネーの風景も趣があっていいですね。
by イソップ (2006-04-01 14:05) 

zep

やはり実際に写真で見ると、ピレネーってかなり急峻で険阻なんですね。トゥール・ポワティエ間の闘いの時、イスラーム教徒はこれを馬で越えて来たのでしょうか?かなり大変だったでしょうね。戦う前から疲れていたのかもしれませんね。
by zep (2006-04-01 20:55) 

yoku

ふぁごっとさん
ナイスありがとう。
by yoku (2006-04-02 05:20) 

yoku

zep様
イスラム勢力は、スペインを席巻するとピレネーを
越え、あっという間にフランスに攻め入ったとされま
すが、確かにピレネーは厳しい山ですが、地中海側
はそれほどでもありません。
ですから、そちら側か、海(当時、地中海はほぼ
彼らのものであったのではと思います。
恐らく、馬(優れたアラビヤ馬をあやつって)
いっきに、ポワティエまで、駆け上がっていったの
でしょうね。
by yoku (2006-04-02 05:30) 

yoku

イソップ様
ピレネーには、特別の思い入れがあります。
今でこそ、フランスと国境でつながっていますが
中世には、自由に行き来していたのでしょう。
興味深い山ではあります。
by yoku (2006-04-02 05:56) 

ピレネー、去年の夏にルルドを横切って訪れました。
山の景色が凄く険しかった事とその壮大さにもカンゲキしました。
国境の町(村)独特の雰囲気がとても魅力的でまた訪問したいと思っています。今度は歴史も勉強しておきます。
by (2006-04-02 17:47) 

yoku

bizoux様
ルールドは、奇跡の泉で知られていますが、
近くのお城から見渡す風景もいいですね。
それは、さておき、これからもピレネーの魅力を
お伝えできれば、と願っております。
by yoku (2006-04-03 04:54) 

ピレネーの小さな石の家、教会、
お写真楽しみにしてますね。
羊飼い、チーズ売りの夫婦
人々の写真も好きです。
by (2006-04-05 23:56) 

yoku

kipsy様
紅葉の秋もいいですが、旅はなんといっても
春ですね。夏を迎える高揚感がやはりいいです。
今、そわそわしております。ありがとうございます。
by yoku (2006-04-06 04:07) 

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